家庭用ネットワークを整えるとき、どんなルータを選び、どこを有線にして、どこをWi-Fiに任せるか。
元データセンタ管理者・社内ITマネージャの経験からお伝えすると、「理想」と「現実」には明確な差があります。
目次
🏢 理想と現実:プロの目線から
理想
- 入り口に 業務用ルータ(YAMAHA RTX/NEC IXなど) → 安定性・セキュリティ・拡張性は抜群。プロも安心できる品質。とにかく止まらないこと、セキュリティに強いことが大切
- 室内は 有線で接続可能なものはすべて有線化 → 有線は安定していて安心
- 無線は 移動利用端末のみ
現実
- 家庭にはオーバースペック(価格も高い/設定も難しい)
- 実際には 家庭用Wi-Fiルータ1台 で「NAT・セキュリティ・Wi-Fi」を全部まかなうのが主流。
- その上で「有線を追加」「メッシュで補強」する形が現実的
👉 つまり “プロ仕様が理想、でも家庭ではコスパ重視の現実解” を見極めるのが大切です。
📝 家庭用ネットワーク構築の基本方針
1. 入り口(インターネットとの境界)
- 理想:業務用有線ルータを導入(YAMAHA RTX/NEC IX)
- 現実:Wi-Fiルータをそのまま入り口に設置(最近のモデルは機能十分。メーカーサポートやファームウェア更新が継続していることが安心の条件)、共用ルータが設置されている集合住宅ならば、Wi-Fiルータをブリッジモードで設置する
2. 有線を優先すべき機器
- NAS(バックアップ・動画サーバ)
- デスクトップPC(在宅ワーク・動画編集)
- ゲーミングPC/コンソール(PS5やSwitchなど)👉 速度より「安定性」が重要。
「特にオンライン対戦や配信では有線が安心」有線にして後悔なし。
3. Wi-Fiで十分な機器
- スマホ/タブレット/ノートPC(持ち歩き利用前提)
- IoT家電(ルンバ、Apple TV、Fire Stickなど)
- 日常的な動画視聴やブラウジング用PC👉 「便利さ>速度」でWi-Fi優先。Wi-Fi 6以上なら同時接続も安定。
4. 配置と台数の考え方
- 理想:回線引き込み口にルータを置き、家全体をカバー
- 現実:鉄筋や間取り次第で「1台でカバー不可能」な場合もある → その場合は 中継機/メッシュWi-Fiをもう1台追加 で補強
判断軸:
- ケーブルを引ける → 有線APで追加
- ケーブルを引けない → メッシュWi-Fiで補強
✅ まとめ
- ベスト:業務用ルータ+有線化+Wi-Fi補助
- 現実的:家庭用Wi-Fiルータ1台+必要に応じて補強
- ポイント:「有線にできるものは有線に、残りをWi-Fiに」 が基本戦略
📎 シリーズ一覧
- N1 基本編:家庭用ネットワークに最低限必要なもの
- N2 性能編:どこまで必要か、どこで割り切るか
- N3 集合住宅ネットワーク編:回線事情と工夫
- N4 構築編:家庭ネットワークの具体構成 (この記事)
- N5 実践編:2025年版 家庭用ルータはこれで決まり!
- N6 製品ラインと価格も考えた選び方
👉 関連リンク
仕事を遊ぶ 自由に働く


個人ユースに最適!NAS代表モデルを徹底比較 | 仕事を遊ぶ 自由に働く
NAS(ネットワークアタッチトストレージ)は、写真や動画の保存、バックアップ、メディアサーバー利用など、家庭でも欠かせない存在になっています。しかし「どのメーカー…
仕事を遊ぶ 自由に働く


個人ユースで導入するNASメーカー比較|おすすめポイントと選び方 | 仕事を遊ぶ 自由に働く
家庭や小規模オフィスでのデータ管理に便利なNAS(Network Attached Storage)。写真・動画の保存、PCやスマホのバックアップ、メディアサーバーとしての利用など、活躍の…
コメント