「管理職になりたくない」
そういう人が増えている、という話を聞きます。
10年以上前から言われている話です。
このとき、多くの組織がやりがちなのが、
「どうやって説得するか」を考えることです。
何が問題なのか
まず整理しておきたいのは、
すべての「なりたくない」が問題ではない
ということです。
例えば、
・そもそも管理職に向いていない人
・現場で高い価値を発揮する専門職
・管理職としての役割に興味がない人
こうした人が「なりたくない」と言うのであれば、
それ自体は自然なことです。
問題になるのは、別のケースです。
組織として「管理職になってほしい」と思っている人が、なりたくないと言う場合
ここに、組織としての課題が見えてきます。
なぜ問題になるのか
管理職は、
一人ではできない仕事を、チームで実現する役割
です。
つまり、管理職がいなければ、
・仕事のスケールは広がらない
・組織としての成果も伸びない
ということになります。
そのため、
将来の管理職候補として期待している人が
その役割を担わないとなると、
組織の設計そのものに影響が出る
ことになります。
問題の本質はどこにあるのか
ここで考えるべきは、
個人の意思をどう変えるかではない
ということです。
本質はむしろ逆で、
なりたくないと思われている状態そのものが問題
です。
つまり、
・管理職の仕事が魅力的に見えていない
・やりがいが伝わっていない
・処遇が見合っていない
といった、
組織側の設計の問題
として捉える必要があります。
個人に対してやるべきこと
もちろん、個人への関わりも必要です。
ただし、それは「説得」ではありません。
仕事理解を進めること、
誤解を解くことです。
・管理職とはどんな仕事なのか
・現場の仕事を続けた場合どうなるのか
・将来どんな役割が期待されているのか
こうした内容を、
言語化し、構造として理解してもらう。
その上で、
自分は何をやりたいのか
を考えてもらうことが重要です。
組織としてやるべきこと
一方で、組織側の対応はもっと重要です。
① 誤解をなくす
まずは、
管理職の仕事を正しく伝えること
・大変そう
・損をする
・面白くなさそう
こうしたイメージだけで判断されている場合は、
正しい理解を促す必要があります。
② 見え方を変える
実際には価値があるのに、
魅力が伝わっていないケース
もあります。
この場合は、
・どんなやりがいがあるのか
・どんな仕事ができるのか
・どんな成長があるのか
を、きちんと見せる必要があります。
③ 本質的に魅力を上げる
そして、最も問題なのはここです。
そもそも魅力がない場合
この場合は、
・処遇を見直す
・役割設計を見直す
・仕事の内容そのものを改善する
といった、
構造の見直しが必要になります。
ここまで見てきた内容を踏まえると、
まず、自社の管理職が若手の目にどう映っているか、
客観的に観察してみることから始めるのも一つです。
また、「管理職になりたくない」という部下に対しては、
説得するのではなく、
彼らがどんなイメージや誤解を持っているのかを、
丁寧に聞き出す時間を作ってみることも大切だと思います。
組織の視点としての現実
少し踏み込むと、
組織は、限られた人材の中で
最も効果的な配置を考えます。
・同じ成果なら、より効率の良い人材を使う
・期待できる人材には、より大きな役割を任せたい
これは、きれいごとではなく現実です。
だからこそ、
期待している人材が役割を担わないこと
は、組織にとって大きな問題になります。
まとめ
「管理職になりたくない人がいる」
という現象を見たときに、
個人の問題として扱うのか それとも組織の問題として捉えるのか
ここで、対応は大きく変わります。
大切なのは、
「なりたくない人」を変えることではない
「なりたいと思われる状態をつくること」
です。
そのために、
・仕事を正しく理解してもらうこと
・魅力を伝えること
・必要であれば構造そのものを見直すこと
この3つを、組織として考えていく必要があります。
個人としてどう考えるかについては、別の記事でも整理しています。
気になる方は、こちらも参考にしてみてください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
考えるきっかけになれば嬉しいです。


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